「明日への讃歌」
アリスが先月2月28日に東京ドームのステージに立った。公演名「明日への讃歌(さんか)」は1981年11月7日に行った、東京ドームの前身でもある後楽園球場でのコンサートの時、最後に歌った曲名である。
29年ぶりの東京ドーム
東京の文京区にある東京ドームで谷村、堀内、矢沢の3人が揃って演奏できたのだ。昨年の夏に4度目の再結成をしていたアリスだが、今回東京ドームで1日限りのスペシャルライブを行ったのである。活動を再開し、ツアーも行っていたアリスだが、そのきっかけとなった曲が「明日への讃歌(さんか)」だった。4万5000人の大歓声と手拍子は歌を包み、はじける想いがドームの中で響き渡っていた。約29年ぶりに思い出の場所で復活を遂げることができたのだ。
「冬の稲妻」をはじめ31曲を熱唱し、約5時間に及ぶステージをファンと共に過ごした。その手応えと喜びを充分に感じあうことが出来たことで、今後のコンサートへの意欲が高まったことと思う。「30年近くの時を経て、また同じ場所で(ファンに)再会できる」と心待ちにしていたという谷村新司だった。ラストは新曲の「GOING HOME」をファンと共に大合唱をしながら感動的に幕は下りた。アンコールでは谷村新司、堀内孝雄、矢沢透、が号泣しながら抱擁する姿もあった。
ただいま!!
「みんな、ただいま!! 今の時代もずっと辛かった調子悪い時代も見ててくれた。みんなが一番アリスを知ってる。ありがとう」と谷村はファンに感謝を伝えていた。そして「みんなと思いを重ねて、またスタートに向かおうと思います」と活動続行を宣言していた。アリスの三人はそれぞれの時を過ごして来た。もちろんファンも同じだけの時間を越えて来たのだ。若い頃、青春時代にアリスから数多くのメッセージに励まされて、背中を押してもらい、元気をもらっていた。29年が経って尚一層、アリスの熱い歌声は今でも胸に突いてくる。その感動は色あせぬまま膨らみ続けていることを確信できた。
アリス・オフィシャルHP