BOOM BOOM SATELLITES -FRONT CHAPTER-
@恵比寿 LIQUIDROOM
2011年も残すところあと3日となったこの日は、
ブンブンサテライツのワンマン公演を観賞するため、会場がある恵比寿へと向かう。2010年、幕張イベントホールの公演以来のワンマン公演。しかも会場は
恵比寿リキッドルームなのだ。ステージとフロアの距離感を思うと自然とテンションが高くなっていった。
少し早めに会場に到着し、開場時間までロッカールームの奥にあるソファに座りながら、これから始まるライブに備えて待機することにした。筆者が
ブンブンサテライツを知ったのはちょうど2000年頃。すでに海外デビューを果たしていた彼等のサウンドを初めて聴いたとき、こんな日本人がいるのかと、脳がひっくり返されたような感覚になった。それ以来、ずっと彼等のサウンドを聴き続けているのだが、普通は経験を重ねれば重ねるほど、活動自体の勢いが緩んでいくものだが、彼等は自ら真逆の道を選択し、突進するように活動してきたバンドである。2012年
バンド結成15周年を迎える彼等の勢いは、まだまだ止まりそうもない。
(画像提供:Sony Music Records/photo by 山本拓未)
そして開場時間を迎え、ステージがある地下1Fへと移動する。今回はステージ左側の段差がある場所で観賞することにした。次第に会場内が人で溢れだし、ライティングもグリーンからレッドなどの色に変化。会場内の熱気が徐々に上昇していくのを感じていた。
(画像提供:Sony Music Records/photo by 山本拓未)
開演時間から10分ほど経過し、ようやくメンバーの
川島(Vo/Gt)と
中野(Ba/Gt/Pro)とサポートメンバーの
福田(Dr)がステージに登場!大歓声と共に
オーディエンスが一斉にステージの前方へ殺到し、ライブ1曲目がスタート!新曲である
「DRIFTER」の演奏が始まった。携帯電話のCMに起用された配信限定の楽曲である。挑戦的なリズムと透明感あるサウンドに、歓声を上げながら
オーディエンスが踊り出す。瞬く間に会場内がダンス・フロアへと変化していった。続く2曲目は強力なダンス・ロックナンバー
「MOMENT I COUNT」の前奏が流れ、重低音の渦巻くようなエレクトロ音に高揚し、クリアな
川島の歌声に陶酔していく。
(画像提供:Sony Music Records/photo by 山本拓未)
ここで感じたことは、会場の規模もあると思うのだが、特に
川島の歌声がいつもより際立っていたのだ。ホール会場とは違って反響が少ない分、直に体にぶつかってくるようだった。それから立て続けに
「DRAIN」、
「BACK ON MY FEET」を披露し、会場内が充足感で包まれていった。
(画像提供:Sony Music Records/photo by 山本拓未)
その雰囲気をキープしたまま5曲
「FOGBOUND」の演奏がスタート!
中野が職人のように機材を操作していく。静寂にサウンドを浸透させながら、歪んだ低音のエレクトロサウンドとドラムが重なって激しさを増していき、そこにパーカッションの音が加わると柔軟性と攻撃性の2つの要素が混ざり合い、強い高揚感で満たされていく。楽曲の中盤、
中野がステージ前方に出て
オーディエンスを煽る姿も印象的だった。
(画像提供:Sony Music Records/photo by 山本拓未)
オーディエンスも楽曲が終わるごとに、大歓声と拍手を送りステージを見つめる。ライブ後半、ゆったりとした楽曲が2曲続いたところで、8曲目
「KICK IT OUT」の演奏が鳴り出すと、オーディエンスも待ってましたと言わんばかりに素直に反応!
中野も激しく振り回しながらベースを演奏していた。そしてライブ定番曲である
「DIG THE NEW BREED」を披露!このサウンドとリズムを聴けば、脳と体が音楽に支配されてしまったかのように踊らずにはいられない。勝手に体が音に反応して制御できなくなるのだ。えも言われぬ恍惚とした気持ちに浸りながら、ラスト曲の演奏が終了。
(画像提供:Sony Music Records/photo by 山本拓未)
そして、メンバー2人が静かにステージ中央に集まり、オーディエンスに向かって律儀に何度もお辞儀をしてからステージを降りていった。会場中、大絶賛の歓声と拍手を送っていたが、即アンコールを煽る拍手に切り替え、さらに会場内のテンションをヒートアップさせていた。
(画像提供:Sony Music Records/photo by 山本拓未)
しばらくして、再びステージに
川島と
中野が登場!大歓声と拍手の音が飛び交う中、少しうろ覚えのところもあるのだが、ボーカルの
川島が静かに語り出した。
「フロントチャプターにきてくれてありがとう。今年は色々あって…。みんなもそうだけど、震災もあって、ミュージシャンとして、もっと責任ある発言とか考えたりして…。だから音楽家として、みんなの側にいられるようなアルバムを作りたいと思います。あと、復興支援のTシャツに協力してくれてありがとう。まだまだ続けていきたいと思うので、どこかで見かけたら協力よろしくお願いします。」と述べたのである。
(画像提供:Sony Music Records/photo by 山本拓未)
この場にいた全員が、
川島の言葉を胸に刻みつけていた。すると
川島が
「じゃあ…。最後まできっちり、楽しんでいって下さい。」と伝えると、会場中から大歓声が沸き起こり、アンコールの演奏がスタート!アンコール1曲目は新曲を披露し、それから高速ビートナンバーの
「MORNING AFTER」と
「LIGHT MY FIRE」を圧倒的な演奏力でみせつけてくれた。演奏が終わると、またまた
川島と
中野とドラマーの
福田も丁寧に
オーディエンスに向かって何度もお辞儀して、ステージを去っていった。
(画像提供:Sony Music Records/photo by 山本拓未)
しかし、また
オーディエンスからアンコールを煽る拍手が起こり、少ししてから、再度ステージにメンバーが登場!そして
川島が
「ワンマン公演が、EXPERIENCED以来だったので…。やっぱりワンマンっていいなって思いました。」と少し笑みをみせながら語った後、アンコールラストは
「STAY」を披露。ゆったりと静かにサウンドが広がって、そこに
川島の儚い歌声が加わると、楽曲が持つ繊細さを増加させて、圧巻のパフォーマンスでラストを締めくくった。どこまでも拘りを貫き通す一本の芯がみえたステージであった。
(成田 早那)
BOOM BOOM SATELLITES -FRONT CHAPTER-
@恵比寿 LIQUIDROOM 2011/12/28(水)-セットリスト-
1.DRIFTER
2.MOMENT I COUNT
3.DRAIN
4.BACK ON MY FEET
5.FOGBOUND
6.VAPOUR
7.FREAK THE NIGHT
8.KICK IT OUT
9.DIG THE NEW BREED
-アンコール1-
1.新曲
2.MORNING AFTER
3.LIGHT MY FIRE
-アンコール2-
1.STAY
15周年を迎えるブンブンサテライツ、全国5か所でサカナクション、マキシマム ザ ホルモン、9mm Parabellum Bulletとの対バンツアー開催決定!<BRANDNEW CHAPTER -GARDEN OF DELIGHT->
■ライブ詳細
2012年 03月 22日 (木)福岡DRUM LOGOS
【対バン】9mm Parabellum Bullet
2012年 03月 23日 (金)広島CLUB QUATTRO
【対バン】9mm Parabellum Bullet
2012年 03月 29日 (木)大阪なんばHatch
【対バン】マキシマム ザ ホルモン
2012年 03月 30日 (金)名古屋CLUB DIAMOND HALL
【対バン】マキシマム ザ ホルモン
2012年 04月 01日 (日)東京STUDIO COAST
【対バン】サカナクション
■受付期間(イープラス)
先行受付:12/1/17(火)12:00~12/1/23(月)18:00
一般受付:12/2/12(日)10:00~
(一般受付の終了日は各公演によって異なります)
※各公演の詳細については、下記アーティスト公式HPをご参照下さい。
「BOOM BOOM SATELLITES公式HP」