レコ発ツアー「In The Black Box」下北沢 SHELTER
8月最後の日
white white sistersの今年6月にリリースされた2ndミニアルバム
『spectrachroma』のレコ発ツアー「In The Black Box」を観賞するため、下北沢へ向かう。
white white sistersは、2008年名古屋で結成されたエレクトロ・バンド。サマーソニック10への出演をきっかけに、各方面から注目を集める。今年4月27日(水)に渋谷WWWで開催された「LAMA/KIMONOS」の対バンライブにて、オープニングアクトを務める。この日のライブ映像は
DOMMUNEで配信され、視聴者数も驚異的な数を記録し、さらに注目度を増していった。もちろん、本日の公演もソールド・アウト!そして今回、今年7月に2ndミニアルバム
『WALTZ WITH VALKYRIE』をリリースした
WHITE ASHとの2マンファイナルであった。
会場に到着した頃は、疎らだった人数も徐々に増え開場の時間をむかえると、あまりの人の多さに会場入りの長い行列が出来ていた。しばらくするとDJの音が聴こえ始めた。本日のDJは初代MUSICA編集長の鹿野氏である。外で待っている間、ブンブンやアンダーワールドの楽曲が聴こえ、周りから
「ヤバイ!ヤバイ!」という声が上がり、なんだか落ち着かない気持ちになった。
(画像提供:HEARTFAST)
ようやく中に入れたが、すでに会場内は超満員!しかし人混みをかき分け、なんとかステージ前方に出る。ステージのセッティングの最中、白い幕にプロジェクターで
white white sistersの頭文字である
「WWS」のロゴが映しだされると、それに反応したオーディエンスから歓声が聞こえ始める。
(画像提供:HEARTFAST)
そして会場の照明が落とされ、
white white sistersのメンバーである
yuya matsumura(Gt、Vo、Pro)と
kazumasa ishii(Dr)が登場!会場内から大歓声が上がり、1曲目最新アルバム収録曲
「stutter out」の演奏が始まった。静かにゆっくりと、狂気的で攻撃的なサウンドを展開!ボーカル
matsumuraの儚い歌声が重なると、楽曲のイメージに繊細さがプラスされ独特の空間を創りあげていった。続くエレクトロ全開の
「sns」と、彼等の代表曲
「wasted」の怪しいエレクトロ音と激しく深いギター音が流れだすと、会場内の温度もサウンドやリズム音に合せて上昇していった。ボーカル
matsumuraも頭を振りながら、ギターを唸らせ、激情的に歌い上げていた。またドラム
ishiiの絶妙な軽快さをキープしながらドラム演奏する彼の姿に息を飲んだ。
(画像提供:HEARTFAST)
それから4曲目
「dazzling bubble collapse」を披露。さきほどまでの雰囲気が一変。透明感溢れるサウンドと、そこにVJの映像とライティングの演出が化学反応を起こし、心地いい浮遊感を味わうことができた。またタイトル未定の新曲などが演奏され、7曲目の
Daft Punk+BOOM BOOM SATELLITESを彷彿とさせる
「imperfect conflict」が始まると、吸い寄せられるようにステージを見つめるオーディエンスの姿が印象的であった。そしてラストの
「laddershaped seven horizons」では、爽快感抜群のリズムとメロディーに無限大の可能性を実感することが出来た。
「laddershaped seven horizons」の演奏が終わり、拍手と歓声の中、メンバー2人が静かにステージを去っていった。
(画像提供:HEARTFAST)
後攻の
WHITE ASHも、若手とは思えないギターサウンドをみせつけながら、ボーカル
のび太の歌声は、
Arctic Monkeysのボーカル、
アレックス・ターナーを連想させた。だが全く洋楽というわけでもなく、UKロックと、懐かしい邦楽を合体させたようなメロディーで哀愁を漂わせていた。どちらのバンドも
末恐ろしさと同時に
秀逸さを感じさせてくれた。今後のさらなる飛躍に期待せずにはいられない。
(成田 早那)
white white sisters@下北沢SHELTER 2011 8月31日(水)SET LIST
1.stutter out
2.sns
3.wasted
4.dazzling bubble collapse
5.新曲
6.pigs
7.imperfect conflict
8.laddershaped seven horizons
「WWS公式HP」「WHITE ASH公式HP」