
伊東市文化財史蹟保存会は、伊豆の伊東市で毎年行われる「伊東祐親まつり」を5月18日(土)に開催、鑑賞券予約の受付を開始した。
世界で唯一の水上舞台で野村萬斎が狂言を
このイベントでは、松川の上に作られた、世界で唯一の水上舞台で、野村萬斎が狂言を演じる。また、加藤眞悟、古室知也ほかによる能も同時に開催する。
「伊東祐親まつり」は、平安時代の末期に伊豆随一の勢力を誇った豪族「伊東祐親」を祀るおまつりで、そのメインイベントの一つとして水上薪能が行われる。
伊東祐親の娘、八重姫は、平家の身でありながら、伊豆に流されていた源氏の源頼朝と恋に落ち、子供を身ごもる。
しかしそれを知った伊東祐親の逆鱗に触れ、生まれてきた子供は川に沈められたという伝説がある。
二人が逢瀬を重ねるため日が暮れるのを待ったのが松川の両岸で、子供が沈められたのも松川である。そんな数々のドラマを生んだ松川の上に作られた世界唯一の水上舞台で、一年に一度日本屈指の演者たちによる薪能が行われる。 (慶尾六郎)