
ユネスコ無形文化遺産に登録された「伝統的酒造り」に関わる日本酒業界最大の団体である日本酒造組合中央会(中央会)では、2025年11月29日(土)、「BIO SAKE EXPO 2025」を、日本の酒情報館および中央会会議室にて開催、100名を超える熱心な来場者でにぎわった。
日本酒の多様な可能性を体験的に伝えるイベント
このイベントは、サステナビリティへの関心の高まりを背景に、伝統製法やオーガニック等 「自然と向き合った酒造り」の考え方に着目し、日本酒における新たな潮流を紹介するもの。試飲、セミナー・パネルディスカッションで構成された。
世界的に、環境や生態系に配慮した生産方法や、造り手の哲学を重視する消費行動が広がるなか、酒類においても同様の潮流が見られる。
BIO SAKE EXPOは、そうした考え方を背景に持つ日本酒を「ビオサケ」という文脈で紹介し、その多様な可能性を体験的に伝えるイベントとして開催された。
当日は、国税庁 酒税課 課長補佐・根本浩之氏によるセミナーが行われ、パネルディスカッション、試飲会と続いた。試飲会場では、有機栽培米を使用した酒、生酛や酵母無添加といった伝統的な製法を大切にした酒など、 約20アイテムの日本酒を有料で提供。会場では商品販売も行われた。
(坂土直隆)