ブロッコリーを主力とする農業生産法人のスズキノウエンは乾燥野菜粉末の製造販売に乗り出した。
粉末野菜(野菜パウダー)
野菜粉末はセ氏25度前後の風を扇風機で一昼夜あてて乾燥させ、電動臼で粉末にする製法。フリーズドライ(凍結乾燥)に比べ風味を損なわないのが特長。ブロッコリー、ネギ、大根などの乾燥粉末野菜パウダーを主力商品となる。健康食品や菓子、めん類等の用途を開発していく。野菜が苦手な子どもに食べさせるため料理にまぜるといった家庭向け需要も期待できるだろう。同社によると生食用に出荷できない規格外の野菜は今まで2割にも達していた。乾燥粉末にして販売することによりロス率ゼロを目指している。
独自の生産管理システム
同社は野菜農業の分野において、野菜生産を組織として運営し、消費者に新鮮で安全で美味しく高品質な野菜を提供するシステムを構築している。
日本の野菜農業を世界に誇れる産業する成長させることが同社のミッションだ。北陸随一の生産規模(平成20年生産面積55ha)を誇り、10年4月期の売上高は1億2200万円、5年後に年間売上高4億5000万円を目指している。
公募増資で資金調達
乾燥・加工設備などを導入する資金を調達するため、非上場企業では珍しい公募増資で資金を調達する。1株5万円でまず400株を発行して2000万円を調達する予定で、22日まで株主を募る。今年度中にさらに1~2回公募増資し、合計1000株、5000万円の調達を目指している。株主優待として、収穫した野菜と野菜粉末を各1回"配当"する予定だ。
乾燥野菜が、これからのレトルト食品の味を一層美味なものにしてくれるだろう。
株式会社スズキノウエン