東京都写真美術館では、2013年3月23日から5月12日まで、「マリオ・ジャコメッリ 写真展」を開催している。
同美術館では、2008年に、日本で初めてとなる展覧会を開催しているが、2回目となる同展では、作品数を大幅に増やして、観る者が、作品のつながりを意識しながら、ジャコメッリをより理解できるような、そして、写真家ジャコメッリの本質を明らかにできるような趣向になっている。
「白」と「黒」だけの写真は何を語る
展示される作品は、農夫たちの暮らしに自己の回帰を求めた『スカンノ』や、老人たちの動作を記録した『ホスピス(死がやって来てお前の目を奪うだろう)』のほか、『神学生たち(私にはこの顔をなでてくれる手がない)』、『善き大地』などの代表作を中心に、約220点がそろえられた。
会場は、同美術館のB1階展示室。開館時間は、午前10時から午後6時(木・金は20時まで、入館は閉館の30分前)。観覧料は、一般1,000円、学生800円、中高生・65歳以上600円などとなっている。
なお、休館日は、毎週月曜日。ただし、月曜日が祝日の場合は開館し、翌火曜日が休館となる。また、4月30日は開館の予定。
展覧会のテーマであるマリオ・ジャコメッリは、イタリア生まれの写真家。1950年代から2000年にその生涯を終えるまで、コントラストを強調したモノクロームで「生」と「死」を表現する作風は、「写真」がどうあるべきか、後世の写真家に根源的な問いかけをしているかのよう。一般受けはしないのかもしれないが、観ておいて損はない貴重な機会となりそうだ。
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